人にものを教えるということ
私は、人に何かを教えるのが大好きで…というのは、先日の記事に書いた通りですが、大好きな一方で、大変さもわかっているつもりです。
同じことを教えるにしても、相手の理解力や基礎知識によって、伝え方が変わってきますので、まずは、相手がどこまでわかっているのかを探る必要があるわけです。
極端な例ですが、例えば【郵便物の出し方】を教えるケースを考えます。
まず、相手が普通の大人であれば、ハガキくらいは出したことがあるかも知れませんし、ポストの存在も知っているかも知れません。郵便局に行った経験もあるかも知れません。大事なのは「あるかも知れない」ということ。要するに「ないかも知れない」ということです。
これを「あるに決まってる」と思うと、様々な問題を産むキッカケになるんです。
「郵便物の出し方?なんでいまさらそんなことまで聞いてくるわけ?バカじゃないの?」なんて思ったり、それが態度に出たりするんですね。
そして、教えられる相手は傷ついて「もう、あの人には絶対に聞かない」と心に決めるわけです。もしかしたら誰かに質問するということさえも怖いと思うようになるかも知れません。
教える側は、相手にそんなトラウマを与えてしまうかもしれないことを、自覚する必要があるわけです。
かく言う私も、いろんな失敗をしてきたわけですが…
では、どうすればいいかと言うと、相手がどこまでわかっているのかを、確かめればいいわけです。たとえば、「今まで、郵便で送ったことある?」と聞いてみます。その結果「ある」ということなら、今回教えて欲しいのはその時と違う送り方について知りたいということでしょうから、そこに焦点を絞って教えればいいわけです。その一方で「ない」ということなら、最初から詳しく説明する場合があるかも。
場合によっては「郵便局とは何か」とか「ポストとは何か」から説明する必要もあるかも知れません。
「どうせそこまで説明するなら…」と、相手の知識や経験を確かめずに、「郵便局とは…ポストとは…」などと説明し出したら、それも傷つきます。「それは知ってる!バカにするな!」と、トラブルになるかも知れません。相手が知ってることを、さも知らないかの様に教えるのもダメなわけです。
だったらということで、次は相手に「【郵便物の出し方】について、何を知っていて、どこがわからないの?」
と聞くと、これも相手にプレッシャーを与えます。自分が何をわからないかもわからない場合だってありますよ。
それなのに、そんな言い方をされたら「一度頭を整理して、また来ます。」と言って、二度と質問しないです。
ごちゃごちゃと言っておりますが…
要するに大事なことは、教える側が初心の気持ちを大事にするということなんです。
いきなり結論を言ったので「え?」と驚かれたかも知れませんね。(笑)(急に話が飛ぶのも私の癖です 汗)
これから解説するので、ご安心を。
まずは、当たり前の話をしますが、教える側にも知らなかった時期があるということは、ご存知ですよね。
そりゃそうですよね。産まれた瞬間から何かも知っている人はいません。(いるなら会ってみたい。でも怖い)
ですから、私達が今は知ってることも、誰かに教えてもらったり、調べたり、経験したりの積み重ねなんです。そして、もう昔のこと過ぎて忘れかけているかも知れませんが、知らなくて困ったり悩んだこともあるはずです。
そして、教えて欲しいと思ってる人は、あの頃の私達と同じような困り事や悩み事を抱えているかも知れない。全く違うことかも知れない。でも少しは、気持ちがわかるはずです。あの頃の気持ちを思い出せば。
そして、その頃を思い出しながら、「私も、それを知らない頃があって…◯◯ってことがあって大変でした。」なんて話したことが、安心を与えたり「そうそう!今まさにそれなんです」と、グッと距離が縮まることも…
例えば【郵便物の出し方】であれば
「わたしがまだ幼かった時、父親から『年賀状を出して来い』と言われて…やったことがないから困っていたら、『家の前の赤いやつに入れて来い!』って言われたんです。だから、戸惑いながらも入れました。そして年が明けて…父親から『本当に出したのか?』と確かめられて『入れたよ。ほら』と郵便受けを開いて見せました。その時は、意味もわからず怒られましたが」な~んて話とか。(実話です 笑)
あなたも、誰かに何かを教える時は【自分にも、知らない時期があった】ということを思い出してくださいね。
さて、私は、今日から教える生徒様に、どんな話をしようかな〜。
ウツ病を経験した方だからこその悩みや心配事を、わたし自身のウツ病経験を踏まえ、解決のご支援をしてます。
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