なめんなよ
「世の中は、そんなに甘くないよ」
いつもなら温厚に話しているのに…
今回は、少し強めの口調でした。
でも、本当は
「ふざけるな!仕事をなめるな!」
って、怒りたかったんだと思う。
怒りたい気持ちをグッとこらえて、絞り出した言葉だったはずです。
それは、あるPodcast番組を聞いていた時でした。
番組宛てに、10代の若者から相談が届いたんです。
「将来、お坊さんになりたいのですが、お坊さんって誰でもなれますか?収入などはどうなっていますか?」
という相談…というか質問?
ちなみに、そのPodcast番組のメインパーソナリティーはお坊さんです。
だから、お坊さんに対して「誰でもお坊さんになれる?食べていける?」って質問したようなものですね。 笑
まぁ、失礼と言えば失礼ですが…
これも『若気のいたり』とでも言うのでしょうか?
そして、お坊さんは優しく諭そうとします。
・誰でもなれると言えばなれるけども『何のためになりたいのか』が重要
・自身が辛い経験をしたなど、何かのキッカケがあるなら話はわかるが…
・この仕事は、辛い思いをしてる方と話をするということが日々起こる
・そういう辛い思いをしている方に、どんな声をかけられる?
・そういうことを簡単に考えてるなら大間違い!
そして、冒頭の
「世の中は、そんなに甘くないよ」
という言葉で締めくくりました。
私は、お坊さんではありませんが…また、お坊さんを目指すつもりもないんですが…よくわかります。
私も、人の心に寄り添う者の端くれとして、同じことを感じたことがあります。
たとえば…
カウンセラーとかコーチという仕事も、誰でもなろうと思えばなれます。
極端なことを言ってしまえば、何の資格も知識も持っていない人が、勝手に、カウンセラーだとかコーチだとか名乗っても問題にならなかった。
というか、今でもそうです。
今でこそ、国家資格として公認心理師というものが出来ましたが、今年の9月に初めての試験が実施されるくらいで、普及するまでしばらくかかるはずです。
民間で、カウンセラーなどの資格を発行するところでも「最短で2ヶ月」とか「通信教育で…」というコースもあるようで…
ちょっと、想像してみて下さい。
通信教育で車の運転を学んだ人が、街中や高速道路を運転する情景を。
いろんな人を事故に巻き込む情景が浮かんできませんか?
もう、そうなったら犯罪ですよね。
まぁ、あくまでもこれは例え話で、車の場合は教習所で練習しないとダメだし、無免許で運転したら犯罪です。
でも…
カウンセラーやコーチ、セラピストと言われる世界では、同じようなことが起こっているんです。
特に、何の資格もない人が、有名なカウンセラーだったり…
えっと…少し話がそれましたが…
ここで言いたいのは、資格云々ではなくて、誰でもなれるからと言って、気楽な気持ちでなろうするのは止めて欲しいということなんです。
先ほどのお坊さんのセリフですが
・誰でもなれると言えばなれるけども『何のためになりたいのか』が重要
・自身が辛い経験をしたなど、何かのキッカケがあるなら話はわかるが…
・この仕事は、辛い思いをしてる方と話をするということが日々起こる
・そういう辛い思いをしている方に、どんな声をかけられる?
・そういうことを簡単に考えてるなら大間違い!
まったく同じことを私も言いたい。
人の心に寄り添うのは、そんな簡単なものではありません。
人と向き合う前に、まずは自分自身と向き合う勇気も必要です。
その中で、自分自身のトラウマや、自分の中にある許せない部分にも、眼を向けることになるでしょう。
そうやって、自分自身もいろいろと悩んで、いろんな取り組みをしてきたことが力となって、人と向き合うことができるんです。
そして「大丈夫ですよ」と心から、伝えることができるんです。
だって、自分自身が乗り越えてきた自信があるんですから。
だから自信を持って、私は人の心に寄り添うことができるんです。
そして…
日々の努力も続けるわけです。
いつでも、心に寄り添えるように。
「そんな仕事を、なめんなよ」って私は言いたい。
うつ病に伴う悩みや心配ごとなど、わたし自身のウツ病経験を踏まえて、様々な支援をしています。
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