うつ病と共に歩み、生きる。そして、こだわりをとかす。

イライラチャンス4(電車にて)


「人生を輝かせたい」ウツ経験者専門コーチの中野です。

 

 電車で扉の近くに立っていました。

 

 そして、次の駅で、たくさんの人が降りる雰囲気でしたので、邪魔にならないように真っ先に駅に降りました。

 

 案の定、たくさんの人が降り、その流れが落ち着くと、また、たくさんの人が電車に乗り込みます。

 

 私はまた、扉の近くに立ちました。

 

 そして、扉が閉まりかけた時に…

 

 「スミマセン!降ります~っ!

 

 という声とともに、背後のおばさんが、私を押しのけてきたんです。

 

 

 まぁ、これはよくある話で、仕方が
ない
ですよね。おばさんも、うっかり
することだってあるでしょうし。

 

 

 そしておばさんは、閉じかけた扉をかろうじてすり抜けて降りましたが…荷物はすり抜けられず扉に挟まって
勢いよく出たおばさんの腕を、荷物が引き留める感じになったんです。

 

 

 慌てた私は、扉が閉まらない様に、両手で止めました。

 

 なんとか扉が少し開き、おばさんの荷物は無事に扉を抜け出しました。

 

 「これで大丈夫

 

 と、ホッとした私は、おばさんの顔を見たんです。おばさんの安心した顔を見たかったんです。

 

 

 が、おばさんは私を睨んでました。

 

 

 はぁ?!なんで?!

 

 ありがとうと言われもおかしくないのに、何で睨まれなあかんの?!

 

 なんや!わしがお前の荷物を挟ませたとでも、言うつもりかい!

 

 わしが助けへんかったら、荷物だけ挟まれて、お前は引きづられとったかもしれんのやぞ!

 

 ほんで、電車が緊急停止して、逆にお前がたくさんの人から、睨まれてたかもしれんのやぞ!

 

 もう、お前みたいな奴は助けへん。

 

 見ても見んフリしたるからな!

 

 お前みたいな奴がおるから、みんな周りを助けへんようになるんとちゃうのか!

 

 ホンマに罪作りな、おばはんやで。

 

 

 

 一通り、心の中で怒りを吐き出し…

 

 

 

 ゆっくりと深呼吸。

 

 

 

 で、自分の心を見つめてみました。

 

 

 

お礼を言われて当たり前と思ってた

・ほんとは笑顔が欲しかった

・笑顔が欲しいがために助けたのか?

・アレコレ考える前に、身体が動いてた

・とにかく、おばさんを助けたかった

・結果的に、助けられた

・なら、やりたい事が出来たのでは?

・じゃあ、それで良かったのかも。

・ん?そもそも、おばさんは睨んでたのか?

・急いで降りた所を、荷物が引っかかって、腕だけ引き留められたら、さぞ痛かったろうに。

・あの顔は、痛そうにしてただけなのでは?

・そっか〜笑顔でお礼を言われるつもりでいて、そうじゃなかったから、驚いて、睨まれてると勘違いしただけかも。

・危ない危ない。今後は、荷物が挟まれそうな人をみても、見て見ぬフリをする人間になるところだった。

・まっ、アレコレ考える前に、また、自然と身体が動くんだろうけど。

 

 

 いつの間にか怒りがおさまって、安心を手に入れてました。

 

 

 そして…気づいたら、降りるはずの駅を通り過ぎていました。

 

 

 ただの勘違いだったのに、全く周りが見えなくなっていたようです。

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