もしもあなたの大切な人から「死にたい」と言われたら(2018版)
「大切な人から死にたいと言われたら、どう返せばいいんでしょうか?」
こういう質問をよく耳にします。
本当は、シンプルに考えれば簡単なことなんですが…
複雑に考えてしまうんですよね。
いろんなことが心配になって。
・間違った返答をしたら傷つけるかも
・私のせいで自殺したらどうしよう
・私が最後の砦なのかもしれない
とか。
そう心配するのも仕方がないんですが…一番大事なのは聞き手の姿勢だ。
と私は思っているんです。
「うるさいな!放っといて!」
思春期の時は、誰だって一度は思うはずなんです。
親や先生に対して。
そして、親や先生も怒るんです。
「心配してるのにその態度は何だ」
とかって。
親や先生は分かってないんですよ。
私達をコントロールしようとしてるということを。
よくある勘違いとして、こんなのがあります。
・なんでそんなことするの?
・怒らないから素直に言ってみて
・そんなこと言っちゃダメだよ
・…
言ってる本人には、悪意がないかもしれませんが、言われた方は辛い。
その言葉に隠された前提が伝わってくるので。
・なんでそんなことするの?
隠れた前提→そんなことしてはダメだ
解説:質問の形式をとりながら、本当は質問していないんです。もし素直に理由を答えたら「それは違うでしょ」とまた怒られたりするのがオチです。
・怒らないから素直に言ってみて
隠れた前提→素直に言うと普通は怒る
解説:「怒らないから…」とわざわざ言うということは「普通なら怒るよ」と暗に言っているわけです。そして、「怒らないから…」という交換条件を出してきているわけですが…こちらにはその交換条件を飲むメリットがないことを気づいてくれないんですよね。
・そんなこと言っちゃダメだよ
隠れた前提→それをいう事を許さない
解説:「ダメだよ」と言うということは「ダメかどうかは決めるのは私だ」と暗に言っているわけです。そして、「私は正しい。あなたは間違ってる」と指摘をしてきてるわけです。そんな人には何も言いたくないと思います。
あなたも、ありませんでしたか?
そういう言葉を聞いた時の、何とも言えないイライラした感じ。
幼い時は、大人を疑う心を知らないので、純粋に言う事をきいてました。
でも、大人も間違うことがあることに気づくと、言う通りにしていることも危険だと気づくわけです。
だから、素直に話を聞かなくなる。
そして、大人達のコントロールから離れていこうとするわけです。
そうやって大人の階段を登る。
そして、自分の判断で物事を決める訓練をしていくわけです。
にも関わらず、コントロールをしてくるからイラっとくるわけです。
「ほっといてくれ!」って。
ぶっちゃけた話をしてしまえば…
死ぬか生きるかを決めるのはあなたではなく、その人です。
最終的に決断をした人に責任があるのであって、あなたに責任はないわけです。
だからと言って、無責任に発言していいとは言いません。
発言したあなたには、発言した責任がありますから。
その言葉を選んだ責任があります。
その人をコントロールしようとしたなら、コントロールしようとした責任はあなたにあります。
コントロールしようとしておいて、自分の思い通りにならないとわかった途端に「あの人が決めたことだから」と開き直るのはムシが良すぎます。
だから…
最初からコントロールしないこと。
これが大事なんです。
死んで欲しくないと思うでしょう。
生きて欲しいと思うでしょう。
でも、それは相手が決めること。
あなたができるのは…
あなたがどう思っているかを伝えることだけ。
・「死にたい」と聞いて何を思うのか
・いま心の底から伝えたいことは何か
・一緒にいる今、何を感じているのか
そして…
あなたがそばにいるということを、気づいてもらうだけでもいい。
私はそう思っています。
あとは相手の判断を信じましょう。
そして、相手がどんな判断をしたとしても、相手への気持ちは変わらないと心に誓いましょう。
それさえできればいいんです。
私はそう思っています。
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