天国にいるあなたへ。
何をやっても出来ない子。
それが子供の頃の私のイメージ。
親からも言われていたし、自分でもそう思っていました。
実際、そうでした。
運動は何をやらせてもダメ。
(今でも変わりませんが 笑)
勉強も何をやらせてもダメ。
絵を書かせてもダメ。
(これも今でも変わりません笑)
おまけに、忘れ物も多いし、宿題も忘れる。そして、先生に怒られる。
学校では先生に怒られ、家では親に怒られ…そんな毎日の繰り返し。
落ち着ける場所なんてなかった。
安心できる場所なんてなかった。
どこにも私の居場所はなかった。
中学に入っても状況は同じでした。
というか、一層ひどくなりました。
中学でバスケ部に入ったんです。
低い身長を何とかしたいと考えて…
でも、運動オンチの私が練習についていけるはずもなく…
先輩達のシゴキに耐えながら、辛い練習を続ける日々。
嫌で嫌で仕方なかったんです。
(今考えれば自業自得ですけど…)
学校と家以外に、行きたくない場所が増えただけ。
このまま、こんな人生が続くのか…
そんなことを思っていた時でした。
音楽の授業中に「あれ?あんたいつからそんなに歌が上手くなったん?」と突然先生に言われたんです。
「え?いつもこんな感じですけど」
そういう私に「部活は何してるの」と聞くので「バスケ部だ」と答えると「バスケ部なんて辞めて、すぐ音楽部に入りなさい」って。(驚愕)
正直戸惑いました。
いろいろ考えたんです。
バスケ部を途中で辞めたら、先輩に怒られるだろうし、同級生にも嫌味を言われるだろうし、そもそも、親にも怒られます。
「身長を伸ばそうと思ってバスケ部に入ったのに、それを辞めて音楽部になんて入ってどうするねん!」って。
案の定、親に怒られました。(笑)
そして、後日、音楽の先生に伝えたんです。
「親が反対してるから無理だ」と。
今なら「何でも親の言いなりか!」って、怒りたくなりますけど。
でも先生は言ってくれました。
「私が家まで行って説得したるわ」
そんな馬鹿な!と思ってましたが…
本当に家まで来てくれたんです。
そして、本当に親を説得してくれたんです。
「あなたの息子さんは、音楽をするために生まれた様な子なんや!」と。
「それは言い過ぎやろ!」って思いましたが…嬉しかったんです。
それまで、誰かに必要とされたことなんてなかったので。
私を必要としてくれる人が、この世にいるなんて思ってなかったので。
…
今でもあの時の事は忘れません。
あの先生の一言がなかったら、私の人生はどうなっていたか…
感謝しても感謝しきれない人です。
もう、お亡くなりになりましたが。
もしもこの言葉が先生に届くなら、是非伝えたいと思います。
先生へ
私はあなたのおかげで、私を必要としてくれる人がいると気づきました。
私はあなたのおかげで、私の居場所ができました。
私はあなたのおかげで、生きていていいんだと思えました。
私はあなたのおかげで生きてます。
本当にありがとうございました。
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