うつ病と共に歩み、生きる。そして、こだわりをとかす。

天国にいるあなたへ。

2018.09.03


 うつ病再発予防コーチの中野です。

 

 何をやっても出来ない子。

 

 それが子供の頃の私のイメージ。

 

 親からも言われていたし、自分でもそう思っていました。

 

 実際、そうでした。

 

 運動は何をやらせてもダメ。

 (今でも変わりませんが 笑)

 

 勉強も何をやらせてもダメ。

 

 絵を書かせてもダメ。

 (これも今でも変わりません笑)

 

 おまけに、忘れ物も多いし、宿題も忘れる。そして、先生に怒られる。

 

 学校では先生に怒られ、家では親に怒られ…そんな毎日の繰り返し。

 

 落ち着ける場所なんてなかった。

 

 安心できる場所なんてなかった。

 

 どこにも私の居場所はなかった。

 

 中学に入っても状況は同じでした。

 

 というか、一層ひどくなりました。

 

 中学でバスケ部に入ったんです。

 

 低い身長を何とかしたいと考えて…

 

 でも、運動オンチの私が練習についていけるはずもなく…

 

 先輩達のシゴキに耐えながら、辛い練習を続ける日々。

 

 嫌で嫌で仕方なかったんです。

 (今考えれば自業自得ですけど…)

 

 学校と家以外に、行きたくない場所が増えただけ。

 

 このまま、こんな人生が続くのか…

 

 そんなことを思っていた時でした。

 

 音楽の授業中に「あれ?あんたいつからそんなに歌が上手くなったん?」と突然先生に言われたんです。

 

 「え?いつもこんな感じですけど」

 

 そういう私に「部活は何してるの」と聞くので「バスケ部だ」と答えると「バスケ部なんて辞めて、すぐ音楽部に入りなさい」って。(驚愕)

 

 正直戸惑いました。

 

 いろいろ考えたんです。

 

 バスケ部を途中で辞めたら、先輩に怒られるだろうし、同級生にも嫌味を言われるだろうし、そもそも、親にも怒られます。

 

 「身長を伸ばそうと思ってバスケ部に入ったのに、それを辞めて音楽部になんて入ってどうするねん!」って。

 

 案の定、親に怒られました。(笑)

 

 そして、後日、音楽の先生に伝えたんです。

 

 「親が反対してるから無理だ」と。

 

 今なら「何でも親の言いなりか!」って、怒りたくなりますけど。

 

 でも先生は言ってくれました。

 

 「私が家まで行って説得したるわ」

 

 そんな馬鹿な!と思ってましたが…

 

 本当に家まで来てくれたんです。

 

 そして、本当に親を説得してくれたんです。

 

 「あなたの息子さんは、音楽をするために生まれた様な子なんや!」と。

 

 「それは言い過ぎやろ!」って思いましたが…嬉しかったんです。

 

 それまで、誰かに必要とされたことなんてなかったので。

 

 私を必要としてくれる人が、この世にいるなんて思ってなかったので。

 

 …

 

今でもあの時の事は忘れません。

 

 あの先生の一言がなかったら、私の人生はどうなっていたか…

 

 感謝しても感謝しきれない人です。

 

 もう、お亡くなりになりましたが。

 

 もしもこの言葉が先生に届くなら、是非伝えたいと思います。

 

先生へ

 

 私はあなたのおかげで、私を必要としてくれる人がいると気づきました。

 

 私はあなたのおかげで、私の居場所ができました。

 

 私はあなたのおかげで、生きていていいんだと思えました。

 

 私はあなたのおかげで生きてます。

 

 本当にありがとうございました。

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