他の人にはわからない
『死』があるから『生』が輝く。
シンガーソングライターのユーミンさんが、朝の番組で話していました。
その番組でのインタビューを聞いて初めて知ったんですが、ユーミンさんが歌を作る時には昔から『死』というテーマが根底にあったそうなんです。
スタジオジブリ作品の『風立ちぬ』で主題歌になった『ひこうき雲』も。
そう言えば『風立ちぬ』を、家族で観に行った時、娘達は13歳。
スタジオジブリ作品ということで、期待していた娘達にとっては難しくて面白くない映画という印象だったようですが…私は泣きました。切なくて。
あの『ひこうき雲』を作ったのは、高校生の時にあった出来事がきっかけだったそうで…
同級生が難病で亡くなったんです。
その時に思ったそうなんです。
「残された人は悲しいだろうけど、その子は苦しみから解放されて、空を自由に飛んでいくんじゃないかなぁ」
って。
そして、あの歌が産まれ
♪他の人にはわからない…あまりにも若すぎたとただ思うだけ…♪
♪けれど幸せ…♪
という歌詞に、想いが込められてるわけですね。
亡くなり方も人それぞれです。
人生を全うして、静かに眠る方もいるけど…
ユーミンの同級生のように、難病で亡くなる方もいます。
運悪く、事故で亡くなる方もいる。
その一方で…自ら命を絶つ方も…
そして、残された人達は「まだ若いのに…なんで…」と悲しさと悔しさとが入り混じった気持ちになるけど…
ユーミンは言うわけです。
♪他の人にはわからない…あまりにも若すぎたとただ思うだけ…♪
♪けれど幸せ…♪
そして…
♪空に憧れて~空をかけてゆく~♪
♪あの子の命は~ひこうき雲~♪
と歌うわけです。
決して、死を称えるわけじゃない。
だけど、亡くなってしまったものは仕方がない。
なら、せめて、亡くなった後の魂が自由になっている姿を想像しようよ。
そう言っているように思います。
そして…
いつかは誰でも死ぬわけです。
そして…
『死』があってこそ『生』が輝く。
ユーミンはそう言うわけです。
そして、私は思います。
誰だって、いつかは死ぬんだから、急いで死ぬ必要はないよね。
って。
現実から目を背けたくなる気持ちも分かるけど、そのために命を断とうとするのは、病気と戦いながらも必死で生きようしている人に対して失礼だ。
って。
まぁ、私も自殺しようと思っていた時は、そんなことを考えている余裕はなかったんですけど…
だからこそ、言っておきたい。
死にたくなるまで自分を追い詰める前に、少しだけ立ち止まって欲しい。
そして「いま自分を追い詰めているものは、自分の命より大事なこと?」と問いかけてみて欲しい。
あなたの人生においては、あなたが主役なんですから、あなたの命よりも大事なことがあるはずがないんです。
あなたが、誰かの人生の脇役だと、勘違いをしない限りは。
そして、何を大事にしたいのかは、他の人にはわからない。
あなたが自由に決めることだから。
うつ病に伴う悩みや心配ごとなど、わたし自身のウツ病経験を踏まえて、様々な支援をしています。
まずは気軽に、ご連絡ください。