初めての経験と、不安と焦りと怒り

手紙

 「19番でお待ちの方~、2番の診察室にお入りください。」
 
 
 11時の予約で、11時前には受付を済まし、呼び出されるまでの約40分。
 
 
 不安と焦りと怒りが入り混じった待ち時間から、やっと解放された呼び出しの声だった。
 
 
 私は、あくまでも平静を装いながら、静かに2番の診察室に入った。
 
 
 先生:「中野さんですね。」
 
 
 中野:「はい。」
 
 
 先生:「先日切除したポリープの病理組織検査の結果ですね。」
 
 
 中野:「はい。」
 
 
 先生:「結論から言いますと・・・」
 
 
 私の背中に、緊張が走った。
 
 


 
 
 早いもので、前回の投稿から、2カ月近く過ぎてしまいました。(汗)
 
 
 その間、いろいろありまして・・・
 
 
 ブログを書く時間が全くなかったわけでもないのですが・・・
 
 
 しっかりしたことが判明するまでは、中途半端に発信するのは止めようと思った次第で・・・
 
 
 まぁ、正直言うと、ブログを書く心の余裕が無かったというのが本音です。(汗)
 
 
 冒頭の文章で、一部はネタバレしておりますが・・・
 
 
 とりあえず、事のいきさつをご報告させて頂きますので、しばらくお付き合いください。
 
 


 
 
 事の発端は、7月末に受診した健康診断でした。
 
 
 1週間後に結果が出るというので、翌週の8月初旬に結果を聞いた所・・・
 
 
 良いお知らせと悪いお知らせがありまして・・・
 
 
 まず、良いお知らせの方から話しますと・・・
 
 
 悪玉コレステロール、中性脂肪、尿酸値、共に昨年の検査結果から大幅に下がっていました。\(^o^)/
 
 
 これについては先生も少し驚いていた様子で「何かされましたか?」と聞かれました。
 
 
 私からは以下を先生に伝えました。
 (過去のブログを読んだ方にとっては既知の話ですが・・・)
 ・昨年受けた健康診断の結果、特定保健指導の対象者になった
 ・特定保健指導を受けて、毎日3回の体操と食事の見直しを取り入れた
 ・毎週1回のペースでプールに通っている
 ・最近、居合術の稽古に通い始めた
 
 
 先生からは「それはいいですねぇ~。続けてもらうと良いと思います」とのことでしたが・・・
 
 
 その後に、悪いお知らせがありまして・・・
 
 
 「一方、先日の大腸がん検診の結果ですが、陽性反応がありまして、癌の可能性は否定できない状況です。」とのことで・・・
 
 
 一瞬、頭が真っ白になりました。(汗)
 
 


 
 
 よく「2人に1人はがんになる」という話を聞きますよね。
 
 
 また、厚生労働省の令和6年(2024年)の統計を見ますと、死因順位第1位は悪性新生物<腫瘍>で、死亡総数に占める割合は 23.9%とのこと。
 
 
 昨年亡くなった方の約24%(4人に1人くらいの割合で)は腫瘍が原因ということ。
 
 
 なので「いつかは私も、癌になるかもなぁ~」くらいの気持ちはありました。
 
 
 でも、いざ目の前で「可能性がありますよ」と言われると、やっぱり動揺するものですね。
 
 
 心の準備なんて全くできていなかったし、大腸がん検診で陽性が出ることなんて、想像もしませんでした。
 
 
 でも、良い機会だと思い、いろいろ考えました。
 
 
 もし死ぬとしたら、何か悔いが残ることはないか。
 
 
 家族に言い残しておくことはないか。
 
 
 残りの人生を、何にどう使うべきか。
 
 
 死ぬまでに絶対やっておきたいことは何か。
 
 
 私にとっては、いろいろ考える良いキッカケになりました。
 
 
 皆さんなら、いかがですか?
 
 
 癌の可能性があると言われたら、その時、何を感じ、何を思うでしょうか?
 
 


 
 
 「できるだけ早い段階で、大腸のカメラ検査を受けてください。」
 
 
 先生の言葉で、止まっていた思考が回りだしました。
 
 
 「今日、ここで大腸のカメラ検査の予約を取ることは可能ですか?」と私。
 
 
 「ここには設備がないので、設備がある病院で検査して頂く必要があります」と先生。
 
 
 「わかりました。」と診察後、会計を済ませ、帰宅しましたが、それからが忙しかった。
 
 
 慌てて、大腸のカメラ検査を受けられる病院を探し、その中から水曜日に受診できる所を絞り。
 (今年から、毎週水曜日を仕事を休む曜日と決めているので、それに合わせて)
 
 
 諸々の予定(合唱の合宿、居合の稽古同志による私の歓迎会、仕事等々)を踏まえて、8月27日に予約を入れました。
 
 
 知らないとは恐ろしいものでして・・・てっきり、その日に大腸のカメラ検査を受けられるものと思っていましたが・・・
 
 
 大腸のカメラ検査の予約をしても、いくつかの段階があることを知りました。
 (経験済の方はご存知かと思いますが)
 
 
 第一段階:先生の診察を受け、検査の段取りや準備の説明を聞いた上で、承諾書にサインする。
 (承諾書は「検査中にポリープが見つかったら、その場で切除するか」「鎮静剤を使うか否か」等々)
 
 
 第二段階:検査前日用の食事(朝、昼、晩とすべてレトルトのおかゆ)と当日用の下剤を受け取り、実際の検査の予約をする。
 (翌週の水曜日、9月3日の15時~16時で予約しました。
 
 
 第三段階:検査前日は、前日用の食事として渡されたもの以外は、一切口にしない。
 (朝、昼、晩とすべてレトルトのおかゆは、結構、つらかったです。汗)
 
 
 第四段階:検査当日は、下剤と水分以外は一切、口にできない。
 (下剤を飲んだ後、だんだんと効果が表れ、その後、30分毎くらいにトイレに駆け込むこと数回)
 
 
 第五段階:検査当日、予約した10分前までに自分で運転する乗り物(自転車も含む)以外で病院に到着。
 (鎮静剤を打つため、施術後はその効果により、運転は危険ななため)
 
 
 第五段階:検査直前、看護士に、出た便の回数と、最後の便(ほぼ水分)の色を報告。
 
 
 第六段階:検査開始のOKが出たら、当日貸与された検査用の服(お尻部分に穴が開いた服)に着替え、検査室のベッドに横向けに寝て、鎮静剤を打たれる。
 (鎮静剤を打たれても、眠くならなかったらどうしようと心配してましたが・・・)
 
 
 ・・・
 
 
 気が付いたら、検査は終わっていました。(笑)
 
 
 そして、元の服に着替えて待っていると、診察室に呼ばれて、結果を聞きました。
 
 
 「今回、大腸と一緒に胃の検査もしましたが、胃の方は全く問題ありませんでした。」と先生。
 
 
 ほっとしたつかの間「ただし、大腸の方にはポリープが4つもありまして・・・すべて切除はしましたが、この後、病理組織検査に回しますので、その結果を、また聞きに来てください」と先生。
 
 
 「やっぱり、ポリープがあったんですか」と私。
 
 
 「ええ。でも、どれも進行中の癌では無さそうだったので、大丈夫だとは思いますが」と先生。
 
 
 「結果は、2週間くらいで出るので、またその頃に予約を入れてください。それと、ポリープ切除後の注意事項等がありますので、このあと看護士から説明を受けてください」と先生。
 
 
 その後、看護士からは、以下の様な説明がありました。
 ・今日を含め4日間の食事は、野菜などの消化の悪いものは避け柔らかい食事にする
 (例えば、おかゆ・ゼリー・プリン等々)まだおかゆ生活が続くの!!と心の声
 ・術後1週間は、禁煙・禁酒(血管の収縮や拡張により血行が良くなり、出血の原因となる)
 ・術後1週間は、遠出・出張・力仕事は控える。
 
 
 そして、病理組織検査の結果を聞くための予約を2週間後の今日(9月17日)に入れて帰宅。
 
 
 そして、今日(9月17日)、病理組織検査の結果を聞きに行ったわけです。
 
 


 
 
 11時から予約でしたが、10時50分には病院に到着し、受付を済ませました。
 
 
 ・・・が10分経っても20分経っても呼び出されず・・・
 
 
 30分経った時にスマホにバイブ着信。
 
 
 何事かと思い見ると、玄関の呼び出しボタンを誰かが押した様子。
 (我が家はドアフォンと家族のスマホを連携させているため、ボタンを押されると家族全員のスマホに連絡がいきます)
 
 
 スマホ越しにカメラを見ると、ヤマト運輸のドライバーさん。
 
 
 「ヤマトです。お荷物が届けに参りました」とドライバーさん。
 
 
 「ちょっと今、手が離せないので、そこに荷物を置いといてくださ~い」とスマホ越しに私。
 
 
 「はい、わかりました。ありがとうございます。」とドライバーさん。
 
 
 しかし、ほんとに便利な時代になりましたよね。
 (スマホに向かって「そこに置いといてください」と話す私を、周りはどう思ったかはさておき汗)
 
 
 というわけで、さぁ、大変です。
 
 
 スマホで対応することで、ドライバーさんに再配達させずには済みましたが・・・
 
 
 荷物は玄関前に置かれたままの状態。そして、いつ帰宅できるかもわからない私。
 
 
 いろんな不安がよぎりました。
 
 
 「もし、荷物が盗まれたらどうしよう・・・」
 
 
 「もし、冷凍物だったらどうしよう。帰宅したら解けてぐちゃぐちゃになってるかも・・・」
 
 
 「荷物があることで、家に誰もいないことが周りに知られて泥棒が入ったらどうしよう・・・」
 
 
 そして「一体、いつになったら診察室に呼ばれるの!?いつまで待てば良いんだ!」という怒り
 
 
 もう、結果がどうなのかという不安と、玄関の荷物はいつ受け取れるのかという焦り、いつまで待たせるのかという怒りで、心の中や頭の中はぐちゃぐちゃの状態で、どうにかなりそうでした。汗
 
 
 そんな状態から解放されたのが、冒頭の部分です。(笑)
 
 


 
 
 先生:「切除した4つのポリープのうち、1つは良性のポリープで、残り3つは腫瘍系のポリープではありますが、低異型度で悪性化のリスクは低いと思われます。まずは心配しなくてよいと思いますが、来年も大腸がん検診を受けることをお勧めします。」
 
 
 「わかりました。」とちょっと安心した私。
 
 
 「何か質問等はありますか?」と先生に聞かれましたが、私の意識はとっくに家の前の荷物に向けられていたので・・・
 
 
 「いえ。何もありません。もう帰っても良いですか?」と早く帰りたがる私。
 
 
 で、そうそうに会計を済ませ、慌てて自転車をこぎ、帰宅しました。
 
 
 荷物は無事でした。また、冷凍物でもありませんでした。(笑)
 
 
 いろんなことが落ち着いたところで・・・
 
 
 「あぁ、しっかりしたことが判明したんだから、ブログで報告しなきゃ。」
 
 
 と、いまブログで報告させていただいた次第です。
 (荷物の話は、余計だったかもですね。汗)
 
 
 まぁ、いろいろありましたが、私は元気にやっております。
 
 
 あと、残る心配は・・・
 
 
 今月末(9月28日)の演奏会で、無事に歌いきることができるか・・・です。
 
 
 もし、演奏を聴いてみたい方がいらしゃれば、下記の通り開催しますので来てみてくださいね。
 
 
 日時:2025年9月28日(日)14時開演(13時半開場)
 場所:小金井宮地楽器ホール大ホール(JR中央線武蔵小金井駅南口すぐ)
 演奏:アンサンブル・フェリーチェ
 演奏会のチラシを見たい方は、以下をクリックしてくださいね。

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