うつ病と共に歩み、生きる。そして、こだわりをとかす。

私の心を癒せるものは…

2019.08.15


 うつ病再発予防コーチの中野です。

 
 

 人の心に寄り添いたいと思っている私ですが、私自身は、長い間、人に心を開くことはありませんでした。

 

 

 人が怖かったわけではありません。

 

 

 人を信用してなかったわけでもないんです。

 

 

 ただ、自分の醜さを知られるのが嫌だったんです。

 


 

 前回に引き続き、夏期スクーリングの中で聞いた話を紹介します。
(スクーリングとは、実際に学校に行って、講義を聞くことです)

 

 

 今回も、臨床心理学概論。

 

 

 臨床心理学に関する基本的な知識を理解し、心理臨床の場で実際に生じる問題について理解する講義です。

 

 

 今回は、その中でも『心理療法』に絞って紹介します。

 

 
 まず「『心理療法』とは何か?」ということで、教科書にはこんなことが書かれていました。

 

 

「心理的問題を扱うため専門的に訓練されたセラピスト(カウンセラー)と、なんらかの問題を解決すべく援助を求めているクライエント(カウンセリー)とが“出会っていく”過程において、クライエント(カウンセリー)が自己理解を深め、より積極的かつ建設的な意識決定に基づいた、自分らしい生き方を歩んでいけるよう、主に言語的交流と人間関係を通して、セラピストが心理的に援助していく営み」

『はじめての臨床心理学』森谷寛之・竹松志乃編著/北樹出版

 

 

 ちょっと長いので、私なりに要約をさせて頂くと「問題解決の援助を求めている人が、自己理解を深めて、より自分らしい生き方を歩んでいけるように、心理の専門家が援助すること。」ということになるかと思います。

 

 

 実は、ちょっと意外でした。

 


 
 私がうつ病だった頃、主治医の先生にカウンセリングを紹介してもらったことがありましたが…断りました。

 

 

 何となく怖くて。

 

 

 薄暗い部屋で、ソファーやベッドに横になっている私に対して、優しい声で語りかけてくる白衣の女性。その声を聞いているうちに、だんだんと眠くなっていって…無意識のうちに秘密を聞き出されて…

 

 

 そんなイメージがありました。

 

 

 私の中の、ドロドロとした汚い心を(あの頃は、あると思っていた心を)他人に知られてしまう気がしました。

 

 

 それが何よりも怖かった。

 

 

 私が必死に抑えてきた『危険な私』を、誰かの手で解放されたりしたら、とんでもないことになると思っていたんです。

 

 

 まるで身体の中からガン細胞を取り出すように、心の中にある『醜い私』を取り出されたりしたら、悪魔が覚醒して暴れ出すと思っていたんです。

 

 

 治療者は治療のつもりでしょうが、私には悪魔を解放する行為にしか思えなかったんです。

 

 

 後に、それらは映画やドラマで見たイメージに過ぎないと気づくまでは。

 


 
 とにかく、私にとって心理療法は、治療者が積極的に治療していくものというイメージでしたが…どうやら違うようですね。

 

 

 セラピストは援助する人であって、治療する人ではない。

 

 

 これが、とても意外でした。

 

 

 そして、先生は教えてくれました。

 

 

 セラピストとクライアントの関係は『共同治療者である』ということを。

 


 

 結局、私は、自分の心を人に預けるのが怖くて、自分で自分の心を扱える方法を学ぶことにしました。

 

 

 それが、NLPです。

 

 

 そして、自分の中にある醜い自分と向き合う勇気を持てた時、ゆっくりと自分の心を解放しました。

 

 

 そして…そこに醜い自分なんて存在しないことに気がつきました。

 

 

 私にとっては、あれが治療でした。

 

 

 人にはそれぞれ向き合うタイミングというのがありますから、あれが一番いいタイミングだったんでしょうね。

 

 

 あなたにとってのいいタイミングはいつですか?

 

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