うつ病と共に歩み、生きる。そして、こだわりをとかす。

助けられる人になるために

2019.08.03


 うつ病再発予防コーチの中野です。

 
 

 もっと早く知っていれば…

 

 

 もっとうまく助けられたのかも…

 

 

 いまさら気づいても遅いけど…

 

 

 でも…また同じことがあれば…

 

 

 その時は…

 


 
 前回に引き続き、夏期スクーリングの中で聞いた話を紹介します。

(スクーリングとは、実際に学校に行って、講義を聞くことです)

 

 

 今回の内容は、2日目の5限目。

 

 

 『学校心理学の理論と実践』というタイトルの講義。

 

 

 『学校心理学』って、聞き慣れない言葉だと思いますが「学校教育と心理学を統合した学問であり、一人ひとりの子供の援助ニーズに応じる心理教育的サービスを支える学問体系」と定義されていて、日本に入って来たのは、1999年。

 

 

 つい最近の話なんです。

(と言っても20年前ですが 笑)  

 

 

  それに、まだ根付いたとは言えない状況らしく、日本では教育学と心理学が分かれていて、また、教育学の理念と学校心理学の理念が合わないこともあり、多くの子供達が援助サービスを受けられていない状況だそうです。

 

 

 まだまだ、これからという感じですね。

 

 

 そして、講義の中では「子供たちはどんなことで悩み、大人たちはどんな支援ができるのか」についていろいろ教えて頂きましたが、気になった言葉があります。

 

 

 それは…

 

 

 「助け上手」は「助けられ上手」という言葉でした。

 


 
 私と同じ団塊ジュニア世代の人なら分かると思いますが、親達は、戦後の貧しい時代を生き抜き、高度成長時代を牽引してきた人達ですから、競争や勝負にはこだわる人たちでした。 

 

 そうしないと、生き残れなかった。

 

 

 そうしないと、学校や職場で大勢の中に埋もれてしまうから。

 

 

 そんな親ですから、私達にも競争や勝負には勝つことを求められました。

 

 

 そして、安易に人に助けを求めない生き方、人に頼らず自分で何とかする生き方を求められました。

 

 

 それが悪いことだとは思いません。

 

 

 そのことで、私達も生き延びてこられたという側面もあると思います。

 

 

 でもそれと引き換えに、人に助けを求められない「助けられ下手」という特徴も持つようになった気がします。

 


 
 助けられ下手の人には、以下の様な信念があると、教えてくれました。

 
・自分一人で頑張るべき

・人に迷惑をかけちゃダメ

・助けてもらうのは恥ずかしい

・助けてもらうのは弱い人間だからだ

 

 

 こんなの全部当たり前じゃないか!

 

 

 そう思ったあなたは、まさにこれを信念としているということです。

 

 

 そして、そのことが助けられ下手を生む原因になっているんです。

 

 

 まぁ、私もそうでしたけど。

 


 

 助けられ下手から、助けられ上手になるには、以下の様な考え方をすると良いと、先生が教えてくれました。

 

 ・他の人から助けられてもOK

 ・誰かに相談してみよう

 ・助けてもらうのは恥ずかしいかもしれないけど、今より良くなるのなら我慢しよう。

 ・人には弱い所や強い所があるから助けてもらうこともある。

 

 

 人を助けられる人になりたいけど、人に助けられる人にはなりたくない。

 

 

 長い間、そう思っていた私ですが、いまでは助けを求められるようになりました。

 

 

 うつ病になって、自分の弱さに気づいたから。

 

 

 そして、弱さは恥ずかしいことではないと気づけたから。

 
 

 でも、もっと早く知っていれば…

 

 

 病気になることもなかったかもしれないけど…

 

 

 今更気づいても遅いけど…

 

 

 でも、あの時の私と同じ様に苦しんでいる人がいるなら…

 

 

 早く気づいて欲しい。

 

 

 助けを求めてもいいんだ。

 って。

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