助けられる人になるために
もっと早く知っていれば…
もっとうまく助けられたのかも…
いまさら気づいても遅いけど…
でも…また同じことがあれば…
その時は…
前回に引き続き、夏期スクーリングの中で聞いた話を紹介します。
(スクーリングとは、実際に学校に行って、講義を聞くことです)
今回の内容は、2日目の5限目。
『学校心理学の理論と実践』というタイトルの講義。
『学校心理学』って、聞き慣れない言葉だと思いますが「学校教育と心理学を統合した学問であり、一人ひとりの子供の援助ニーズに応じる心理教育的サービスを支える学問体系」と定義されていて、日本に入って来たのは、1999年。
つい最近の話なんです。
(と言っても20年前ですが 笑)
それに、まだ根付いたとは言えない状況らしく、日本では教育学と心理学が分かれていて、また、教育学の理念と学校心理学の理念が合わないこともあり、多くの子供達が援助サービスを受けられていない状況だそうです。
まだまだ、これからという感じですね。
そして、講義の中では「子供たちはどんなことで悩み、大人たちはどんな支援ができるのか」についていろいろ教えて頂きましたが、気になった言葉があります。
それは…
「助け上手」は「助けられ上手」という言葉でした。
私と同じ団塊ジュニア世代の人なら分かると思いますが、親達は、戦後の貧しい時代を生き抜き、高度成長時代を牽引してきた人達ですから、競争や勝負にはこだわる人たちでした。
そうしないと、生き残れなかった。
そうしないと、学校や職場で大勢の中に埋もれてしまうから。
そんな親ですから、私達にも競争や勝負には勝つことを求められました。
そして、安易に人に助けを求めない生き方、人に頼らず自分で何とかする生き方を求められました。
それが悪いことだとは思いません。
そのことで、私達も生き延びてこられたという側面もあると思います。
でもそれと引き換えに、人に助けを求められない「助けられ下手」という特徴も持つようになった気がします。
助けられ下手の人には、以下の様な信念があると、教えてくれました。
・自分一人で頑張るべき
・人に迷惑をかけちゃダメ
・助けてもらうのは恥ずかしい
・助けてもらうのは弱い人間だからだ
こんなの全部当たり前じゃないか!
そう思ったあなたは、まさにこれを信念としているということです。
そして、そのことが助けられ下手を生む原因になっているんです。
まぁ、私もそうでしたけど。
助けられ下手から、助けられ上手になるには、以下の様な考え方をすると良いと、先生が教えてくれました。
・他の人から助けられてもOK
・誰かに相談してみよう
・助けてもらうのは恥ずかしいかもしれないけど、今より良くなるのなら我慢しよう。
・人には弱い所や強い所があるから助けてもらうこともある。
人を助けられる人になりたいけど、人に助けられる人にはなりたくない。
長い間、そう思っていた私ですが、いまでは助けを求められるようになりました。
うつ病になって、自分の弱さに気づいたから。
そして、弱さは恥ずかしいことではないと気づけたから。
でも、もっと早く知っていれば…
病気になることもなかったかもしれないけど…
今更気づいても遅いけど…
でも、あの時の私と同じ様に苦しんでいる人がいるなら…
早く気づいて欲しい。
助けを求めてもいいんだ。
って。
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