うつ病への怖れを手放し、安心を手に入れる

引きこもりの息子を心配する母親からの相談について

2019.06.27


 うつ病再発予防コーチの中野です。

 

 28歳の男性Aさん。彼は、高校生のときに不登校となって以来、自宅にひきこもり、ほとんど外出しません。 家族がA自身の今後のことを話題にすると急に不機嫌になり、自分の部屋にこもってしまう状態です。対応に困った母親が精神保健福祉センターに相談にきました。

 

 さて、問題です。

 

 あなたが精神保健福祉センターの担当者だとしたら、Aさんと家族に対する初期の対応として、最も適切なものは次のうちのどれだと思いますか?

 

 ①さっそく訪問支援を行う。

 

 ②Aさんが同意したら、母親の相談に応じる。

 

 ③Aさんの精神医学的評価に基づいて支援を検討する。

 

 ④Aさんに対する家族の対応に誤りがないかどうかを話し合う。

 

 ⑤即効性のある対処法を母親に教えて相談を継続する動機を高める。


 

 今回も、平成30年9月9日実施分の第1回公認心理師試験からの出題です。

 

 (少し、文体などは変更しておりますが)

 

 先日、勉強のために解いてみた中で、正答を見ると「えっ?!そうなの?!」と少し驚いたものを紹介しています。

 

 まず、私が問題を見た時、②は違うだろうなと思いました。

 

 お母さんが相談に来ているのに「Aさんの同意がないと相談にのれません」なんて言われたら、お母さんが困ってしまいます。

 

 それに、自宅に引きこもってほとんど外出しないAさんに、どうやって同意を得るのかと言う問題もあります。お母さんの不安を少しでも解消してあげられるように相談にのりたい。私ならそう思います。

 

 また、④も違うだろうなぁと思いました。

 

 息子のことを心配して、お母さんが相談に来ているのに「あなた達の関わり方がマズかったんじゃないんですか?」なんて言われても困りますよね。相談にし来たわけであって、怒られに来たわけじゃないんですから。

 

 正直、⑤は怪しいと思っていました。相談しに来たお母さんとしては、即効性のある対処法を教えてもらった嬉しいだろうし、安心も出来るとおもいます。ただ、文章の中に「相談を継続する動機を高める」とあったのが何か違う気がしました。利益追求型の一般企業であれば、売り上げを少しでも伸ばすためにも、お客様に継続して来てもらえるような作戦を考えるでしょうし、そうあるべきかもしれません。しかし、精神保健福祉センターは法律によって、各都道府県に設置することが定められている公共の組織であり、利益を追求する組織ではありません。そんな組織が「相談を継続する動機を高める」事を目的に動くのは間違っているような気がしました。

 

 というわけで、残った①か③が答えだろうと思うわけですが、私は「とにかく行ってみないことには、何も始まらない」と思い、①が正解だと思いました。

 

 しかし…

 


 

 正答は③でした。

 

 少しモヤモヤしています。

 

 『Aさんの精神医学的評価に基づいて』と言うのは、何も元に、誰かどう評価するのでしょうか?

 

 Aさんが家にいたままの状態でも精神医学的評価は可能なのでしょうか?

 

 そもそも、Aさんの精神医学的評価を得るためにも、まずは訪問してみないと話が進まないのではないか。

 

 などと少しモヤモヤしている私です。汗

 

 まぁ、今はまだ修行中の身ですから、無事に公認心理師になれた時には、霧は晴れているのかもしれませんね。

 

 その日が来ることを願って、これからも修行を続けます。

sikkuri

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