うつ病への怖れを手放し、安心を手に入れる

お酒がやめられないAさんの話

2019.06.25


 うつ病再発予防コーチの中野です。

 ある工場で、Aという男性が働いていました。

 Aさんは酒好きで毎日焼酎を4〜5合飲んでいました。

 しかし、健康診断で肝機能の異常が見つかり、お酒の量を減らすように指導を受けていました。

 それでも、Aさんはお酒をやめられなかったようで、酒の臭いをさせて出勤して仕事のミスをしたり、欠勤することが増えていました。

 産業医からは「禁酒が必要。それができないなら、専門病院での入院治療が必要」と言われました。

 Aさんは禁酒を約束しました。

 が・・・

 その後、Aさんは1週間の無断欠勤が続き…上司が電話をすると「つい酒を飲んでしまった」とのことでした。


 ではここで、問題です。

 こんな時、関係者の対応として不適切なものは、次のうちのどれでしょう。

①関係者が集まって、全員でAさんに問題を認識させる。

②Aさんに治療を受けるつもりがあるなら、合意事項を確認してAさんと約束する。

③Aさんが「絶対に自分でやめる」と主張する場合は、その意思を尊重して様子を見る。

④治療しなければ降格や失職の可能性も考えなければならないことをAさんに伝える。

⑤専門治療の必要性と入院を含む治療方針について、関係者間で事前に協議しておく。


 実は、これ平成30年9月9日実施の第1回公認心理師試験に出た問題です。(多少、表現を柔らかく変更していますが)

 この問題を最初に観た時、答えは絶対に①だろうと思いました。

 だって、私がAさんの立場だったら関係者全員から責められるのなんて耐えられないし、自分の殻に閉じこもってしまいそうな気がするから。もしかしたら、とりあえずはその場を濁すために適当に流して、二度とみんなの前には姿を見せなくなるかもしれません。

 だから、みんなで責めるのは絶対に違うと思っていました。

 でも、公表された正答を見ると…

 不適切なのは③なんですって。

 「えぇっ!!なんで?本人がやめるって言ってるんだから、信じてあげようよ!」

 なんて思っていたんですが…

 よくよく問題を読むと、以前にもAさんは禁酒を約束しているんですよね。

 それでもやめられなくて、つい会社を休んでしまった。

 もしかしたら、禁酒の約束を守れなかったAさんを、一番責めているのはAさん自身かもしれません。

 約束を守れなかった自分が恥ずかしく、会社の人に会わせる顔がないと思っているのかもしれません。

 そして、また今度禁酒の約束をして、それがまた守れなかったら…

 Aさんは二度と立ち直れないかもしれない。

 そして、一人で落ち込んで…

 そんな風に、精神的に追い込んでしまう可能性も考えられます。

 まぁ、あくまでも想像なんですけど。


 いつかはもっと、理路整然と解説できるようになると思いますが、修行中の身としては、こんなことしか言えません。

 ただ、正答にすごく驚いたので共有させて頂きました。

 こういう驚きが学習には最適なんですよね。

 そもそも、不適切なのは①だと思っていたくらいですから。

 というか、今でもそう思っていますけど。汗

 ①は不適切な部類に入らないとしても、私はやりたくないなぁ〜そんなこと。

 本人だって、このままじゃダメだって分かっているんですから。

 って、問題を解くたびに、架空のクライアントさんに感情移入していたらきりがないでしょうけどね。笑

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