昔は嫌いだったこと
昔は嫌いだったものも、大人になると好きになることってありますよね。
私の場合は、山菜がそうです。
昔は美味しいと思いませんでした。
珍しいとも思いませんでした。
だって、そこら中に生えていましたから。
私は、滋賀県で生まれ育ち、高校を卒業するまで滋賀県に居ました。
滋賀県と言えば琵琶湖という印象を持つかもしれませんし、琵琶湖が滋賀県にあることさえ知らないのかもしれませんが、実は、滋賀県は周りを山で囲まれた盆地だということを知ってる方は少ないと思います。
従って、滋賀から出る時は、どこに向かうにしても、山を超えないと行けません。
また、滋賀県の中にも無数の山が存在していて、町から町へ移動する際には必ずと言っていいほど山越えが必要になります。
つまり…
至る所に山があるわけです。
なので…
山菜なんて、至る所で採れます。
だから、珍しいとも何とも思わなかったんです。
大人になるまでは。
昔は、よく親に山菜採りに連れて行かれました。
本当は行きたくなかった。
だって、採れても嬉しくないし、採れても文句を言われるばかり。
「もっと大きいのを採りなさい!」
「もっと頑張って採りなさい!」
「もっと一所懸命やりなさい!」
行きたくない所に連れて行かされて、その上怒られるんですから…
楽しいわけがありません。
だから、親が山菜採りに行くぞと言うたびに憂鬱でした。
あれから大人になって…
東京に出てきて…
「山菜を食べたい」と思うことがあります。
美味しいと思っているのかどうか自分でもわかりません。
山菜を食べているというよりは、山菜を通じて想い出を食べている気がします。
でも…
山菜って意外に高いんですよね。
わらびなんて一束で300円とかするし。
田舎では、そこら中に生えていたのに…
あの頃が懐かしい。
「あれ?うちの近所にも生えてるんじゃない?」
ふとそう思いました。
何しろ、うちの周りは山なので。
試しに裏山の辺りを散策すると…
ありました。わらびが生えている印が。
これは、わらびが開いたあとの姿なので、これがあるということは、その周辺に必ずわらびがあります。
(幼い時に聞かされたことなのに、覚えているものですね。笑)
ということで…
周りをじっくりを見てみると…
ほら、ありました。
あっ!ここにも
また、ここにも。
あの時、親が喜々として山菜採りをしていた気持ちが少しわかる気がします。
夢中になって採っていたら20分くらいで、こんなに採れました。
スーパーで買えば300円くらいになるかもしれません。
なんだか得した気分です。
八王子に引っ越してばかりの時は「なんて所に引っ越してきたんだ」と思っていましたが、山の暮らしもなかなか良いものですね。
これも、大人になったから分かることなのかもしれませんけど。
あなたは、大人になってから好きになったものってありませんか?
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