あなたは間違っていませんか?
前回に引き続き、公認心理士になるために勉強した内容を共有します。
心理学に興味がある方、公認心理師になるための勉強に興味がある方に、読んで頂ければ幸いです。
『グラフィック心理学』
北尾倫彦/中島実/井上毅/石王敦子=共著 サイエンス社発行1997年
を読んでの抜粋
第3章 思考
『人は間違いやすい』
それを示す研究が多くある様です。
例えば、同じ論理構造を持つ問題に対して、その内容によって正解の割合が異なることがあります。
(『主題化効果』といいます)
また、事前に抱いた考えを支持する例にもっぱら注意を向け、支持しない例を無視させるという人間の基本傾向を示唆する特性もあります。
(『確証バイアス』と言います)
また、飛行機事故などの巨大事故等は、記憶に鮮明に残るため実際以上にその可能性は高く見積もられ、飛行機での旅行を避ける傾向もあります。
(この様な強烈な印象を与える出来事が実際以上に起こると判断される場合は特に『顕著性ヒューリスティック』と呼びます)
(『ヒューリスティック』とは、人間の発見的探索法をいい、多くは直感的判断によります)
最初の知能検査は、1905年に、フランス文部当局からの依頼でビネーとシモンによって作られた検査です。
(『ビネー・シモン知能検査』)
ちなみに、偏差知能指数の場合では平均知能が100になるよう作成されています。
全般的な知能レベルを表示するだけでなく、知能の各成分がそれぞれどの程度であるか診断するための知能検査も開発されています。
(代表例がウェクスラー式知能検査)
まとめは、ここまでです。
『人は間違いやすい』
という言葉から始めた今回のまとめですが…
それだけ聞けば素直に「そうかも」と思うかもしれませんが…
「あなたは間違いやすい」と言われたら素直に「そうかも」と思えます?
「何を言うんだ!私は常に正しい」と反発したりしませんか?
私達も人なのに。(笑)
私達は、人だから『主題化効果』や『確証バイアス』にも影響されます。
『顕著性ヒューリスティック』にも影響されます。
それは、何も悪くありません。
ただ、人とはそういうものだということ。
悪いのは『私は正しい』と思い込むこと。
ついつい、忘れがちですけどね。汗
次回は4章を紹介したいと思います。
第4章のテーマは『社会的認知』。
『自分を取り巻く社会的世界をどのようにとらえるか』を見ていきます。
ご興味がある方は、お楽しみに。
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