まとめ:心理学とは
とりあえず、初めて勉強した科目の課題を全て終え、一息ついています。
後は、担当の方に採点して頂くのを待つだけ。
本来であれば、次の科目に着手するところですが…
あまり頑張り過ぎても疲れるので、一休み。
また、勉強したことの復習もしたいと思っていましたので、ここで復習も兼ねて、勉強したことを共有したいと思います。
心理学に興味がある方、公認心理師になるための勉強に興味がある方に、読んで頂ければ幸いです。
『グラフィック心理学』
北尾倫彦/中島実/井上毅/石王敦子=共著 サイエンス社発行1997年
を読んでの抜粋
第0章 心理学とは
その始まりは古く、ギリシャ哲学にまでさかのぼります。
多くの哲学者が、さまざまな議論を展開していた様です。
しかし、そこでの議論は科学的ではなく、思考や論理にのみ基づいたものでした。
そこから2000年以上が過ぎて…
W.ヴントが、科学的な方法として実験を取り入れ、実証科学としての、心理学を創設しました。
初めは私的なものでしたが、大学に公認された1879年をもって心理学が独立した年とされています。
なお、ヴントは「人の意識は感覚や感情の結合によってとらえられる」と考えていましたが、その考え方に限界があることを、M.ウェルトハイマーが実験で明らかにしたのでした。
「感じたことは、本人だけの体験で客観性にかける。客観的に捉えることができる行動を観察、測定すべきだ」
そう考えたJ.Bワトソンは、行動主義心理学を提唱しました。
しかし、それは『意識なき心理学』や『心なき心理学』と批判されました。
やがて…
「意識されることだけを分析しても人の心は理解できない」と、主張するS.フロイドは『意識にのぼらない心の深層(無意識)』とそれを抑制する『超自我』などによって構成されると考えました。
さらに時は過ぎ…
1960年代の終わり頃から、行動主義に対する批判という形で台頭してきたのが『認知心理学』です。
1967年に刊行された『認知心理学』(U.ナイサー著)が名著として広く読まれることになりました。
以上が、0章(9ページ分)の抜粋です。
『認知心理学』までの歴史をざっと追ってきましたが、如何でしたか?
誰かが気づいた考え方を、別の誰かが反対して別の考え方を提示し、また別の誰かがそれに反対して別の考え方を提示して…
そんなことを繰り返し、百数十年間議論されてきた学問なんですね。
学問だと認められた1879年は、日本で言うと明治時代です。
武士の特権を廃止した結果、士族の反乱が発生したり、権力者が暗殺されたりしていた時代です。
あの頃の日本を、海外の心理学者達が見たらどう分析しただろうか。
また逆に、あの頃の日本人が、海外の心理学に触れていたら、何を思っただろうか。
そんなことを今思っています。
今回は0章を紹介しましたが、次回は1章を紹介したいと思います。
第1章のテーマは『知覚』です。
私たちは、何をどのように認識するのかについて紹介します。
ご興味がある方は、お楽しみに。
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