母、遠方より来たる
母:19時10分に東京駅に着くわ〜
私:ほな、その頃に向かいに行くわ〜
母:降りたホームで待ってるわ〜
私:えっ?ホームまで行くの?
滋賀にいる母が東京に来ることは、随分前から聞いていました。
群馬県の小学校の同窓会に参加するついでに東京に寄りたいと。
(母は小学校までは群馬県で生活)
東京では、我が家だけでなく、兄姉達とも会っておきたいと。
(母の兄姉はほぼ全員が東京で生活)
昨年までは、旦那さんの看病があるので、遠くに出かけるのを控えていたとのことですが…2月に亡くなって…
・もう、生きる気力がない
・生きていく目標がなくなった
・なんとなく、疲れる
・ものすごく寂しい
亡くなったばかりの頃、母はずっとそんなことを言ってました。
その一方で、
・しっかりしないといけない
・こんな弱音を吐いていたらダメだ
・自分がこんなに弱いと思わなかった
と、自分を責めたりもしていました。
戦後の団塊世代は、こうやって自分を奮い立たせて生きてきたのかもしれませんが…
「今泣かんかったらいつ泣くねん」
「泣いてる方が人間らしいがな」
思わずそう伝えたものでした。
親子だからこそ言える言葉だったのかもしれませんが。
時間が経つのは早いですね。
あれから半年以上が過ぎました。
母も、49日や初盆が終わって落ち着いたのか、出かける元気も出てきたようです。
定期的にビデオ通話(LINE)で顔を見ながら話をしてますが、表情も明るくなってきた気がしています。
(心配させまいと明るくしてるのかもしれませんが)
あの頃よりは、元気になったと感じています。
だから、つい以前の母と同じように接してしまいますが…
本当のところはわかりませんよね。
まだ1年も過ぎてないので。
だから、本当は、もっと優しく接してあげる方がいいんでしょうけど。
相手の立場になって考えないとダメだと頭では思いながら、なかなか実践できないものですね。
東京駅に慣れていない田舎の老人が(老人と言うと母は怒るでしょうが)たった一人で新幹線に乗ってくるわけですから、不安になるのは当たり前。
田舎なら新幹線の改札は一つなので待ち合わせにも苦労しませんが、東京には複数ありますから、改札を間違えると待ち合わせは大変です。
お互いに「どこにいるんだろう」と不安になったりするものです。
広い東京駅の中で迷子になったら、「もう一生会えないんじゃないか?」と思うかもしれません。
少しおおげさかも知れませんけど。
あれ?…でも…母はスマホを持ってるから…そんな必要なくない?
まぁ、いいか〜。(笑)
ホームで待っていると、新幹線から降りて来る母の姿が見えました。
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