うつ病と共に歩み、生きる。そして、こだわりをとかす。

何が起きるかわからない

2020.10.25


 冬近し

 母の寝息が

 いまは無し

 

 末期ガンの母と同居して半年以上が過ぎました。

 

 昨年の9月頃に末期ガンであることを告知され、余命が半年と言われたと母から聞かされてから、車を買ったり(母の引越しや通院、介護等の目的)母の居場所を作るためプチリフォームをしたり、仕事を在宅中心に変えたりとドタバタしながら年末を迎えたのを昨日の様に覚えています。

 

 そして、同居して半年が過ぎ…

 

 母が体調不良を訴えたのが、先週の火曜日でした。

 

 「寒気がして咳も出る。風邪かも」ということでしたが、その日は漢方薬を飲ませて様子を見ていました。

 

 ところが、その日の夜になってから「明日、病院に連れて行って欲しい。もしかしたらコロナかも」とのこと。

 

 ずっと家の中にいて、ベッドの上で横になっている状態で、コロナに感染するわけがないだろうと笑い飛ばしていましたが…

 


 

 ガン治療で通院している病院で診てもらおうかと思いましたが、診察予約は時間がかかるということがわかり…

 

 翌日、よく通っている近所の町医者(そこは予約なしですぐに診察可能)に診てもらいましたが…

 

 「やっぱり町医者はアカンわ。風邪薬をくれただけで、コロナウィルスかどうかの検査もできひんらしい。」と母は少し不満げ。

 

 一方、現在飲んでいるガン治療薬の副作用で風邪に似た症状が出ることが判明し、そういった症状が出た場合はすぐ病院に連絡する必要があるとの事で、ガン治療で通院している病院に、その旨を連絡をすると、急遽、診察をしてくれることになりました。

 

 でも…

 

 ずいぶんと待たされ…その間も徐々に母の体調は悪化していき…

 

 やっと診察が始まったと思ったら、今度は血液検査をするために別の部屋に移動することになり…

 

 その間も、徐々に母の体調は悪化…

 

 血液検査を終えて、その結果が出るまで待った後、再度診察を受けた際に母は医者の前で嘔吐。

 

 「大丈夫ですか?家に帰れます?」と医者。

 

 「すぐ入院する方がいいですか?」と私。

 

 現在、ガンによる痛みを抑えるために麻薬(モルヒネ)を服用している事を医者に伝え、その副作用で嘔吐などもあり、家でも頻繁に嘔吐している事を伝えると「これがいつものことだと言うことであれば、今日は家に帰っても結構です」と医者。

 

 その日は、町医者と同じ様に風邪薬をもらって家に帰りました。

 

 そして、翌日の朝。

 

 母は、呼吸困難により救急車で病院に搬送されました。

 


 

 以前から、母は抗ガン剤治療を拒否していました。

 

 それは、抗ガン剤の副作用でどんな状態になるのかを、再婚した夫の看病(母が再婚した相手は数年前に死去)でよく知っているから。

 

 そんな苦しい思いをしてまで長生きしたくない。

 

 それが、母の切なる想いでした。

 

 痛みや苦しみさえ和らぐことができれば、いつ死んでもいい。

 

 それが、母の切なる想いでした。

 

 もし心肺停止になっても、延命処置はいらない。

 

 それが、母の切なる想いでした。

 

 その気持ちは、尊重したいと思う。

 

 一人息子の私がそんなことを言うと薄情だと思われるかもしれないけど。

 

 母は、幸せな人生だったと言う。

 

 離婚はしたけれど、素晴らしい人と再婚することができた。

 

 ガンにはなったけれど、そのおかげで息子夫婦と孫達と同居もできた。

 

 今にして、いろんな人に支えられて生きてこれたと気づけて幸せだと。

 

 だから、もういいんじゃないかと。

 

 人生の痛みや苦しみから逃れるために死を望むなら止めたいと思うけど、充分に人生を楽しみ、幸せを感じた上で現在の身体的な痛みや苦しみ逃れるために死を望むなら止めない

 

 それに対して「どんなことをしても長生きして欲しい」というのは、自分勝手で、相手のことを大事にしてないと思うから。

 


 

 母の気持ちを尊重して『緩和ケア』(命を脅かす病に直面している患者の身体的・精神的苦痛を予防し和らげることを通して生活の質を向上させる。抜粋元:国立がん研究センター)病院を探していました。

 

 こんなに、母の状態が急変するとは思っていなかったので、ゆったりと。

 

 ですが、救急車で運ばれた日に夫婦で休みをもらって、緩和ケアの病院に行ってきました。

 

 とてもいい環境でした。

 

 個室の部屋も広いし、設備も充分。

 

 最高級の個室とそれよりは少し狭い個室と相部屋があり、それぞれの経済面に合わせて選べるということ。

 

 但し…

 

 現在、6人待ちだと言うことで…

 

 「どこでもいいので、空いたら連絡をください」ということで申し込みをしてきました。

 

 その2日後。

 

 病室に空きが出たと連絡。

 

 「6人待ちと聞いてましたが…?」と私。

 

 その6人の家族に連絡したところ、最高級の部屋は希望ではないらしく…

 
 
その結果「どこでも良い」と伝えた私に連絡が来たとのこと。

 

 という訳で、空きが出たのは最高級の部屋。

 

 もしその部屋で母が一年以上も入院するとなると中野家は破産します。笑

 

 ですが、ちょっと打算的な考えですが、多分一年も入院しないだろうと。

 

 おそらく、数か月ではないかと。

 

 だから、申し込みました。

 

 最後にケチったなと母に思われたくなかったという思いもありますが。笑

 

 ということで、来週から、緩和ケア病院に入院することになりました。

 


 

 とりあえず、病院でのPCRの結果は、2日連続して陰性だということで(それは当たり前の結果ですけども)一般病棟に移りました。

 

 そして、緩和ケア病棟に来週にでも移れること、とても綺麗で環境も良い所だったことを母に伝えました。

 

 「今からワクワクしてきたわ」ですって。(笑)

 

 とりあえず、いろんな心配事が一気に片付いたので…

 

 何となく二郎系ラーメンを食べたくなり…

 

 野菜マシマシで注文しました。笑

 

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