「言われる前に動きなさい!」の矛盾(続き)
【うつ病で悩む人が1人もいない!】そんな世界を目指しています。
うつ病経験者専門コーチの中野です。
前回の続きです。
「なんで言われる前にやれへんの!」と言う言葉は、人を動けなくする。
という話でしたね。
今回は、お約束した通り、その理由について解説していきます。
その理由は大きく2つあります。
◎人を動けなくする仕掛け~その1~
まず、この言葉には質問なのか命令なのかわからないところがあります。
「なんで言われる前にやれへんの!」と、頭に「なんで」とついてますが、理由なんて聞こうとしてないんです。本当は「言われる前に、動きなさい」という命令なんですよね。
命令の意味を持っていながら、質問のような形式をとっているわけです。
これを間違って、理由を述べようとしようものなら「つべこべ言うな!」と怒られるわけです。(笑)
その一方で、ずっと黙っていると、「ウンとかスンとか言ってみろ」と、責められるんです。
そう言えば昔、反応のない父に母が「ウンとかスンとか言うたらどう?」と言って、父が「スン」って答えた時には、思わず笑ってしまいました。
まぁ、とにかく質問形式の命令は、
・黙っていると怒られる
・何か答えると怒られる
という、どっちを選んでも悪い結果になるので、動けなくなるんです。
これが、一つ目の人を動けなくする仕組みです。
(専門用語でダブルバインドと言う)
そして、このような状況が続くと、心の病気になりやすいと言われます。
じゃあ、この言葉を質問形式にせず「言われる前に、動きなさい」という命令形式にすればいいのかというと…
実は、こういう言い方に変えても、人を動けなくする仕組みが隠されているんです。
それは…
また、長くなってしまったので、今日はこの辺で終わりにします。
人を動けなくする仕掛けの2つ目は明日、解説いたします。お楽しみに。
自身の経験を生かして、うつ病を経験した方に対するサポート(悩み相談、トラウマケア、願望実現等)を行っています。