壊れてないなら、なおさない方がいいですよ
「これ、なおしといて」
母が嫁いで、すぐに戸惑った言葉がこれです。
『関西弁あるある』なので、聞いたことがある方も多いと思いますが、念のため説明しておきますと。
関西弁で言う「なおしといて」は、「片付けておいて」という意味です。
でも、関西弁を知らない人にとっては、戸惑いますよね。
「えっ?どこが壊れてるの?」
って。(笑)
壊れてないものは治せませんよね。
でも、関西弁じゃなくても、同様に戸惑う言葉があるんです。
それが
「性格をなおしたいんです」
という言葉。
「えっ?どこが壊れてるの?」
って聞きたくなるんですが、悩んでいるご本人にはなかなか聞きづらい。
大体は、壊れてないんです。
そもそも「性格が壊れるって何?」って感じですよね。(笑)
このいう悩みを持っている方が共通して勘違いしていることがあります。
それは、
・自分以外の誰かになろうとしてる
・誰かと比べて自分が劣ると感じてる
・自分の不幸を性格のせいにしてる
ということ。
このどれかかもしれないし、すべてかもしれませんが、こういう思い込みを持っていると「性格をなおしたい」と思うんですよね。
なんて偉そうに行ってますが、私もそうでした。(笑)
性格って、持って産まれたものだとか言いますけど、おぎゃーと産まれたばかり赤ちゃんが、性格に問題を抱えているとは思えないんです。
少なくとも、産まれたばかりの状態で「私の性格はおかしい」なんて思うはずがないと思うんです。(笑)
思っていたら怖いです。(汗)
私は産まれた時の記憶はありませんので、確かなことは言えませんが。
性格なんて気にする暇もなく、今を生きることに必死だったはずです。
「食べたい!」
「眠い!」
「なんか嫌な感じ!」
自分が感じていることを伝えるので精一杯だったはずです。
必死に伝えない限り、自分では何もできないから。
そうやって、少しずつ成長して…
自分のことを自分で出来る力がついてきて…同世代の子と遊んだり…学校に行ったりして…だんだん人格のようなものができてくる。
そう思っています。
だから、いまある性格は、これまで生きてくる中で培われてきたもの。
これまで生きてこれたということは十分に機能してきた性格だったはず。
性格も含めて、今の自分なんです。
これまで十分に機能してきたのに、なんで急に「なおしたい」なんて思うんでしょうか。
これが「急に性格が変わっちゃったから、元に戻したい」という意味ならまだわかる気がします。
急に性格が変わったら、これまでの生活にも支障がでるでしょうから。
テレビの調子が悪いからなおしたいというならわかります。
でも「よその家のテレビと同じ機能が欲しいからなおしたい」というのはちょっと違う
それは、なおすというわけではなく買い換えるレベルです。
何かの機能を足したいなら、足せばいい。
改良したいなら改良すればいい。
でも、それはもっといいものにするということであって、なおすわけではないんです。
だって、壊れてないんですから。
壊れてないものは治せません。
当たり前のようですけど、忘れがちなことなんですよね。
あなたは大丈夫ですか?
壊れてないものをなおそうと思っていませんか?
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